100年以上もの歴史がある小田原の「下中たまねぎ」
継承者問題で悩む農家さんが小田原の禅寺 禅龍寺に土地を寄付されました。
耕作放棄地が増え地域課題として問題を解決したい・・・そこで
東京大学の農学部の学生たちが実践の場を求めているといういうことでマッチング
耕作放棄地の開墾と収穫、マルシェ展開・加工品の開発などを進め
2017年 東京大学アグリアン(任意団体)が設立される。
「食の力で、うまいがつながる未来を。」 をスローガンに活動開始
農業の技術指導として地元農家「あきさわ園」さんの協力を得ることで事業が安定化
2020年新型コロナの緊急事態宣言をきっかけに休業中のシェフたちへ玉ねぎを配布すると・・・
「こんな甘くて美味しい玉ねぎは初めて!」との声が届いてきました。
全国イタリアンレストラン協会さん、女優の羽田美智子さんなどの協力とバックアップ
ミシュラン 広尾のOde生井シェフ、龍園の栖原シェフなどのコラボ実現。2022年春、農業法人として株式会社アグリアン設立、みりおんりーふさんと湘南のママさん
チームの協力のもと加工品、マルシェの展開、地方創生、「農福学寺」連携を打ち出し新たな
価値を創造する事業を展開、「東大 Agrlien 玉ねぎ」としてブランド誕生
東大生ととつくる玉ねぎを5つの産地で選別。小田原 下中地区 東際寺・禅龍寺・山王堂・小船・鷹ノ巣
の産地で糖度チェックや土壌調査を進め、美味しい玉ねぎの出荷を目指しております。
東京大学アグリアンでは「美味しい」の定義を研究しています。地質調査、気候、風土、栽培方法 など
日本の未来をつくるために若者たちへの支援を是非ともよろしくお願いします。
お寺とコミュニティ
農業は地域に根ざす産業です。
当然のことながら、私たちは自分たちだけで農業をしているわけではありません。
土地を貸してくださっているお寺の住職さん、農業のアドバイスをしてくださる
農家さん、声をかけてくださる近所の方々・・・
気がつけばたくさんの方に支えられて農業をしていました。
私たちは現在お寺の土地をお借りして農業をしていますが、お寺は本来、
地域のコミュニティを形成する場でもあります。
小田原に住む地域の方々に支えられ、農園という場所を通して緩やかなつながりが
生まれていく。
禅龍寺農園が小田原にある以上、私たちは農園を通して小田原の景観と調和し、
学び、得た学びを地域の方々に還元していきたいと思っています。
そして地域に少しずつ恩を返していきます。
禅龍寺農園は、小田原に根ざす Agrlien のシンボルマークとしてあり続けます。
東大生 × 農業
2016年頃から始まったこのプロジェクトは、いわゆる耕作放棄地と呼ばれるような
土地を農地に変えるところから始まりました。
禅龍寺農園と名付けたこの場所に Agrlien と称したメンバーが集まり、石をどけ、
土を耕し、二年目には作物を植えられるまでになりました。
長靴を履き、泥まみれになっている姿が奇異に映るのでしょう。
よく「東大生なのに農作業をしているのか」、「東大生に見えない」と声をかけられます。これらの発言の背景には色々な要素があるのですが、一つには東大生は農業の現場に出ないと思われていることが挙げられます。
たしかに、農作業をするのに私たちが東大生である必要はありません。
しかし私たちにとって農作業をすることは、とても大きな意味があります。
農園で得られる学びは、教室で学んだ農業をよりリアルで鮮やかなものにするだけでなく、私たちの普段の生活に気づきをもたらしてくれます。